関内の地に新橋からの来訪者が。
日曜日正午、関内のまだ目覚めていない飲食店街の細い路地にその集団は現われた。
這うのが好きな集団と聞くが、地面から這出たのか突如現れ開店を待っていた。
車など通らないにも関わらず、その無礼な集団は意外にも路地の端に寄りきちんと待っている。
あの時間その路地をみかけた人がいたならば、その異様な光景に恐れをなしたはずだ。
少くとも残飯を喰いあさる烏ですら寄りつかなかった。
開店。
そして伝説へ。
血で血を洗うというのに、戦術なし。隊長の立場ゆえ、少しの遠慮と躊躇がはしる。
隊長はビール界のNo.2爽やか王子。平時からNo.1の座を巡り抗争しているのだ。しかしながら、同業ゆえためらいがあった。
そこに脳天気な軍師は言う。
今日の目的はなんだ?あの時の心の痛みをわすれたのか?思い出すんだ!
とけしかけた。
(心の宇宙を燃やせ!)
一点突破「〜12パイント下さい」と、遂に闘いの号砲は轟き、結果的に二樽を沈め最高の出だしとなった。
やはり、闘いは最初である。はったり(這ったり?)でもなんでも最初にびびらせないと行けない。
以降、隊長のためらいもとれ、ただひたすらに全員でパイント攻撃。快進撃を続けたのである。
どこかの党員が指示したわけでもないのにパイントばかり。
隊長の思いを皆汲んでいたのだろう。
(ただ会計上便利だっただけの気もするが)
いつもの様に隊長は余裕からか小休止をとる始末。
夜が更けていくのではなく、夕闇が迫り夜が訪れた頃攻撃終了。
午後から長時間に渡った戦闘もたがいの背中を叩き、そして最後は相手への敬意と感謝につつまれて終えることができた。
互いに鎬をけずると親近感が生まれる。
あらためて、関内の爽やか王子とお店のお客様ありがとうございました。
ご迷惑大変失礼いたしました。
追記
開店早々に入店された常連さんが店の奥にいる我等をみて驚いた表情が忘れられない。
加勢予定だった女王陛下がいらっしゃらなかったのが残念。
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