世界で一つだけのカップヌードルが救うもの
機会に恵まれて、カップヌードルミュージアムに行ってきた。
正確には安藤百福発明記念館という。
楽しくて懐かしくていいですなあ。ただ、展示自体は、ほぼ二階のシアターと展示のみなので、制作工程や歴史的な経緯など博物館としては物足りない感はある。
当然のことながら、発明家安藤百福や日清社の宣伝もはらみながらの展示になるため、少し嫌悪感を感じる敏感な人もいるかもしれない。
でも、館内の割りきりが清々しい。流れているコンセプトとかはっきりしていて、作りもこんなに無駄なことをするんだといった建築だし。
頭でっかちになりたい人を蹴散らす明快さ。
ミュージアムとか博物館という名前が、かなり誤解をうむ。
カップヌードルアミューズメントパークとか、体験劇場とかテーマパークとしての命名の方がよいかと。
オリジナルのカップヌードルを作ったり、チキンラーメン作りの追体験に主眼に置いていて、理解しやすい。
ここでは、親子や子供が対象だが、作ることを通じてありがたみや美味しそうと感じるし、何よりも、インスタントラーメンに対しポジティブになる。
これは、凄い宣伝。
少し前の世代であれば、子供へのインスタント食品とか敵視されてたし、今でも潜在的な嫌悪感や罪悪感のようなものを持っている人から、幾ばくかの肯定を得られるわけです。
これって、凄い宣伝だし、教育だ。子供は何時だって、ジャンキーなの好きだから安心だが、子供は減って、提供する人がネガティブではますます細る。
提供する人は、昔は好きでも段々と食は細り、あまり選択しない。
結局、客単価をあげるしかない。
年間数回しか食べない人を、倍にするだけで、凄い価値がある。
その意味では、これだけの投資は安いのかも知れない。
宣伝と違い最低限の、収入があって多くの人へのリーチがあるのだから。
大人な見方をすれば、教育機関への体験学習は無料と言うのもうなずける。
少子高齢化の構造的、恒常的な売上減少に悩む胃袋ビジネスにとっては示唆深い。
最近の工場見学ブームはお得感もあるけど、こういった要素が多分にあると思う。
他にも色々感じましたが、カップヌードル自体が嫌いでなければ、マイカップヌードル作りは楽しいので訪問の価値があります。
ただし、横浜観光の選択肢のひとつ位であって、メインには厳しいかも。平日の利用をおすすめします。春休みと言うこともあって檄混でした。
平日のんびり散策がてら位が一番いいかな。たまたま、みなとみらいを訪れて、空いていたから入ったぐらいだと楽しいだろうな。
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コメント
是非、帰京、いや、帰浜?の際には遊びに行ってみてください。
みなとみらいから関内方面にそぞろ歩けば、ビールワンダーランドが待っています。
あっ、昼下がりに一鶴喰らってからにしてください
投稿: Bard | 2012.03.27 07:03
楽しそうですよね。
行ってみたいと思っています。
オリジナルヌードル作りたいです。
投稿: nov | 2012.03.26 12:43