プラモデルのおまけ(2)
さて、僕はなぜプラモデルをつくるのでしょう?
この問いはなかなか難しい。
けれど、実は仕事の一環とも言えるかも知れません。もちろん、直接的、対価を頂いているわけではなく、仕事をするための学習や基礎的な知識を習得するためとか、知見を得るためだからというのが、理由の一つかもしれません。
仕事に必要な書籍を買って読むのにも近い気がします。
ですが、直接的ではなく、一般的な知識を得るためという点で、経済紙を読むぐらいの感覚に近いかと。
プラモデルというのは、成型方法として、射出成型(インジェクション)で作られています。
僕の仕事は、射出とはあまり近いわけでもなく、共通項を見出だすとするなら、樹脂、プラスチックという点では似ていると言えます。
この点で、近くて遠い、遠くて近い関係かもしれません。
プラスチックの製品の成型方法は色々ありますが、多くの場合、金型が必要です。その点も類似点かもしれません。
成型方法によって、金型も変わりますし、当然、費用も変わります。
そして、射出成型の金型は、一般的に言っても、プラスチックの金型として、最も高価なのです。
その点で、アニメのプラモデルが二、三千円で販売されているのは、なかなか凄いことだと思うわけです。思った以上に購入者がいるんだなあ、とか。
そうすると、できる限りパーツを小分けの金型にして、共通化を図り、製品開発にかかる金型費用を削減しようという車メーカー等と同じような志向が働きます。要するに、使い回し。
そうでもしないと、多頻度で新製品を上市出来ないし、コストも削減出来ません。逆に言えば、共通化率を上げて、小さなパーツを作れば、他の製品にもなるので、次から次と市場に出せる、と。
元々趣味性、嗜好性が高い商品とはいえ、リーズナブルな価格に抑えようとするためには必須なことなのです。
ガンプラ一つでも、他にも数多くのテクノロジーが使われていますが、この金型の使い回しがあるからこそ、僕たちは、まずまずの価格で入手できるわけです。
一消費者として、おまけで、一喜一憂していますが、メーカーとしての飽くなき追究のカタチなわけで、そういう息吹を感じることが出来ることも、作る理由なのかもしれません。
他にも色々と刺激となることがあるのですが、それはまた別の機会に。
酒場で隣り合えば、沢山語ります。
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