箱絵よ、もっと躍ってくれ~永遠のゼロ~
先日観た永遠のゼロの話。
観賞前にちらっと聞いた感想は、2つ。
高橋ヨシキさんの少年時代のプラモデルの箱絵が飛び交っていていい。と言った発言。
山崎監督は、特撮の方だから~というくだり。この発言が、一番劇場に向かわせたと思う。あの監督、特撮大好きで凄いからなあ、と。
もうひとつは、ありきたりだけれど、今年一番感動した。泣いたというもの。ちなみにこの発言には、少し、高橋ヨシキさんは、若干、引いてたけど。僕もその気持ち分かる。
さて、大戦期の戦闘機が飛び交っていて心が踊ると言うのは確かにその通り。その点の快楽はもっと追求してくれればよいのにと思った。物語として、あくまで、戦闘シーンは、装飾なので、致し方ないけれど。もう少し観ていたいなあという印象。
そして、物凄く泣けたと言うのも当たらずとも遠からずという印象。
原作を知らずに観たとしても、割とあっさりめ。一番の盛上りポイントを中盤に持って来てて、エンディングまで遠い。多分、わざと。
それほど、本当は泣きを売りにしたくないのだろうね。原作を読んでしまったから、どうしても比較してしまうけど、よくまとめたなあ、うまいという印象。
さほど、違和感がないけれど、結構キーになるエピソードが割愛されていて、そこから醸す重さや深みが映画に現れてない感じはしたなあ。
映画の方は、カジュアルというかライトタッチかなと。だから、あれで感動したのなら、原作はもっと楽しめるのではと思う。
僕のいつものパターン。
例えば、各種の関係者のインタビューシーンや戦争の詳細な記述、姉の恋の話、考え方をめぐる口論(合コンで形を変えて描かれてましたが)にヤクザが守った話(映像が欲しかったかな)、現お爺さんの街弁になったいきさつとそれに対する孫の憧れ、そして、最も重要なのは映画では冒頭とエンディングで描かれているその後の本当の顛末。
よくぞまとめたなあと思うし、観客を呼ぶためのギリギリの決断だとは思うけど、最後の辺りは描いても良かったんではと思う。
あれで泣くのはわかるけど、泣きじゃくる人は、若干信じられない気もします。お友達には完全になれない気がします。
いずれにしても、零戦が飛び交う姿だけでも、そして、本筋も楽しめる佳作だとは思います。
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